食事の大切さを知ろう


二十年前というと、食事の欧米化が進み、同時に疾病構造の欧米化が心配され始めた頃のことです。この調査結果では同時に、日本人の脂肪摂取量も減少傾向にあることを示しているから、現象的には食の欧米化に歯止めがかかったともいえます。

 ところが、メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病の最大リスクである肥満者は二十年前と比べ、男性はすべての年齢階級で激増しており、女性は五十歳以降で増えています。

 食事内容は理想に近づいているのに、なぜ肥満者が激増しているのでしょうか。

 一つは、この調査結果というのはあくまでも全体の平均値であり、脂肪の摂取を控え、コンパクトな食事をしている人と、相変わらず脂肪リッチな食事をしている人とが共存する、食事の二極分化がさらに進んでいるのではないかということ。そういえば、昼間から脂っこいラーメンやとんかつなどに舌鼓を打っている中高年者も多いですね。

 二つ目は、運動量の絶対的な不足である。運動習慣のある者の割合の年次推移をみると、十年前に比べ、総数としては横ばいだが、男女とも三十~四十歳代に低下傾向がみられます。

そして、男性では六十歳以降、女性では五十歳以降、運動を始める人が増えてくるのだが、おそらく健診などで異常が発見され、あわてて運動を始める人も少なくないのではないでしょうか。

 摂取エネルギー量が適正でも、運動量が少なければ、余ったエネルギーが脂肪に変わり肥満になります。

 三つ目は、食事のタイミングにあるのではないでしょうか。一日の摂取エネルギー量は同じでも、寝る前などにまとめて食べると太るのは力士の食生活をみればよくわかります。ただ彼らは物凄い量の運動をこなしているから、エネルギーは脂肪だけでなく筋肉や骨にも変わ

 しかし、これは力士だからであって、運動をしない私がこのようなことをしたら、確実に脂肪太りになります。とくに中高年者は基礎代謝が落ちており、ほんの夜型生活は肥満を招きやすいはずです。

バランスの取れた食事、できるのであれば一日3食規則正しく食べたいですね。